イベントレポート2016.12.07
BOHRフェスティバル~文字のデザインから見るWebの未来~(第四部)
5/30(月)に「文字のデザインから見るWebの未来」をテーマにしたBOHRフェスティバルを開催しました。初開催となる今回は、4組のゲストをお招きし、「文字のデザイン」をテーマにお話いただきました。
第四部ではインターネット・アカデミーの鈴木健司より、「Web技術の変化と今後のWeb業界の動向」についてお話ししました。

Web技術の変化と今後のWeb業界の動向
「フォントに関するサービスは様々ですが、その中でも興味深いサービスの一つがボールペンなどで有名なBic社の『Universal Typeface Experiment: BIC』です。こちらは世界中の人たちの手書き文字から平均的なフォントを視覚化してくれるサイトです。また、年齢別、ジェンダー別、国別など様々な指標をもとにした平均的なフォントを見ることができます。
また、同サイトでは自分でいくつかのアルファベット文字を手書きすることによって平均的なフォント作りに参加することもできます。参加したあとには、自分の文字と平均的なフォントの違いを見ることもできます。さらにFacebookでその結果を共有できたり、世界中の方の平均的なフォントを無償でダウンロードできたりもできます。
こういったサービスやWebフォントはHTML5という言語が核になっています。HTML5とはW3CというWebのルールを作成している団体がHTML4.01の次期バージョンとして勧告した新しいHTMLです。今までのHTMLはWebページを作るための言語としてのみ使用されていましたが、HTML5で勧告されてから、この認識が変わりつつあります。現在ではWebページを制作する言語としての機能だけでなくWebアプリを作るための言語としても使用できることが可能になりました。
HTML5はブラウザさえあればどこでも動きます。最近では様々なものにブラウザが搭載されています。テレビ、カーナビ、電子看板(デジタルサイネージ)などもブラウザを搭載しています。ブラウザを搭載することにより、例えばスマートフォンからテレビのクイズ番組に参加したり、デジタルサイネージからその人が気になっている商品を読み取ることもできるようになります。さらにブラウザは冷蔵庫、洗濯機やエアコンなどの家電にも搭載されるようになってきました。
このように様々なモノにブラウザが搭載されることによって、インターネットに接続されるようになってきました。シスコシステムズ合同会社が出している報告書によると、2013年時点でIoTデバイス、つまりインターネットにつながっているモノの数は158億個と推定されていますが、この数が2020年には538億個になると予想されています。このように、様々なモノがインターネットにつながる時代が来ていると報告されています」
Web技術の変化と今後のWeb業界の動向
IoTにはどういった事例があるのでしょう?次にIoTについての事例を紹介しました。ぜひ皆さんもWebサイトをご覧ください。
- 特設キャンペーンサイト「up! presents Drive Your World! | フォルクスワーゲン公式サイト」
- Google×スターウォーズキャンペーンゲームサイト「Lightsaber Escape」
- BizMee β - WebRTC 無料Web会議サービス
- Safie セーフィー カメラとスマホのホームセキュリティ
- MAMORIO | 世界最小の落し物追跡タグ
- ディズニーのマジックバンド

インターネット・アカデミー 鈴木健司
[経歴]
「ベネッセ」「ITメディア」「サークルKサンクス」などの企業研修のインストラクターの他、Web制作プロジェクトでW3C関連サイトのディレクターを務めた経験を持つ。