コラム2013.03.09
Webディレクターに求められる8つの能力と、3つの心構え(1)
はじめまして。
卒業生のミナベトモミです。広告/ブランディングのクリエイティヴエージェンシー「アートディレクションカンパニーDONGURI」の代表を務めています。

弊社の業務特徴は、クライアントからご依頼を請け商品開発を行い、その後の年間広告ご予算を頂き、ブランディングと広告計画をたてる事にあります。 いわゆる広告代理店業務をイメージしていただけると業務の印象が伝わりやすいと思います。
たとえば女性の方だとご存知の方もいるかもしれませんが、アイメイクブランドの「もてますカラ」「もてライナー」に関しては、弊社 が全てのブランド/広告マネジメントを行っております。CMを見た方や、ドラッグストア等で什器を見た方もいると思いますが、それらは全て弊社がマネージ メントしています。
Webに求められる役割

どのブランドに関しても、マーケティング(市場調査)→商品企画(商品を作る)→ブランド構築(商品のイメージをつくる)→プロモーション(売る為に広告をうつ)という主な流れは変りませんが、ブランド構築とプロモーションにおいて最も重要なのは、もちろんWebです。
「CM」「交通広告」「雑誌広告」等の4大マスメディアをマス(大衆)とブランドの初めの接点として活用し、ブランドの認知度をあげて行く事はメジャーな戦略です。
さらに、それらの広告で「Web」に誘導するのもベーシックな戦略です。「続きはWebで」などのメッセージもよく見かけるのではないでしょうか。
Webサイトは今や企業におけるブランド/プロモーション戦略の核であり、戦略全体を理解したうえでWebの構築をしていかなければなりません。
Webサイトに求められるのは次の2点です。
- ブランドサイト・コーポレートサイト・Facebookなどを活用し、ブランドへの愛着度を向上させること。
- ランディングページやECサイトを通し、商品やサービスを購入させること。
顧客を4大マスから[2]へ誘導して直接コンバージョンに結びつける事もあれば、まずは[1]に誘導し顧客をファンにすることでコンバージョンしやすくしてから[2]へ誘導することも考えられます。
4大マスは、まず認知度を高めることを第一に考えるため、ある程度アイディア重視になることが多いのに対し、Webは直接結果に繋がる接触ポイントのため、よりロジカルに綿密な戦略を構築していく必要があります。
Webディレクターに求められる8つの能力
クライアントの最終目的は、「売上をあげて利益を得る」ということです。そしてブランド構築は将来の売上を向上させるため、あるいは現状の売上を守るために行い、プロモーションは短期的な売上を向上させるための戦略です。そうした全体の戦略の中で、Webサイトの制作を行うことになります。
そのため、Webディレクターは「企業の戦略」「プロジェクトの戦略」「Webに求められる目的」を理解しなければなりません。
例えば、プロジェクトによっては売上をあげる事が目的のこともあれば、ブランド向上を目的としてコンテンツを作ることもあります。イベントや店舗への誘導や、採用活動において企業の求める人材とのマッチング率の向上など、部分的な役割を求められる事もあります。
Webディレクターにはそうした目的を理解しながら、リーダーとしてWebプロジェクトを成功へと導かなければなりません。次回は、Webディレクターに求められる8つの能力について触れたいと思います。

クリエイティブディレクター
ミナベトモミさん
インターネット・アカデミーを卒業後、アートディレクションカンパニーDONGURIを立ち上げる。制作実績は「もてますカラ」のブランドマネージメントをはじめ、早稲田大学の学科サイト、個室サロンなど幅広く、デザイン性の高さやブランディングの提案力に定評がある。