コラム2017.01.11
おうちハックとIoT
こんにちは。おうちハック同好会というコミュニティの幹事をさせて頂いています、大和田と申します。

おうち発行同好会には関西支部もあり、合計メンバー数は1200人を超えます。
おうちハックとはIoT(モノのインターネット)の一分野で、「自分好みの暮らしは自分で作ろう」をコンセプトに、情報やツールを持ち寄って、自分らしい理想の住まいを追求している人たちの集まりです。具体的にはセンサーデバイスや小さな電子工作ボード、APIつき家電、プログラミングができるWebサービスなどを組み合わせて、生活に根差したシステムを作っている人が多いです。
毎年末にQiitaというエンジニア向けブログ上で開催される「Advent Calendar」にてメンバー持ち回りで記事を執筆しており、オンライン展示会の様相を呈しているので、昨年末のカレンダーからいくつか作品をピックアップしてみましょう。
「我が家のおうちハックの現状」は市販家電を組み合わせて協調動作させるもので、中心にIFTTTやmyThingsというWebサービスがいて全体をコントロールしています。これらのWebサービスは、「何かが起こったら」「何かをする」というTAP (Trigger-Action Programming)と呼ばれるプログラミング手法で、JavaScriptのようなソースコードを記述しなくてもある程度の制御ができます。家庭向けIoTは、世帯ごとの生活パターンや価値観の違いを吸収する必要がありカスタマイズが望まれる、誰でも簡単に設定ができるこのようなシステムはこれからますます重要になっていくと思われます。
電子工作好きな人が多いので、Raspberry PiやArduinoを用いておうちハックしている人は多いです。
遠隔操作:「家の外からhue APIを叩く」、「JavaScriptから部屋の植物を監視」
生活用品や家具のハック:「オーブントースターハックの楽しさと難しさ」、「コロコロをハックしてみた」、「介護ベッドのハックと部屋中の機器の自動化について」
最近は電力系も増えてきました:「メインブレーカーが落ちる前にドライヤーを止める」、「スマートメータを自作した話」
そして、フィリップスのカラー照明hueを用いたものは、おうちハックという流れができて以来の王道ハックです:「DMM.make AKIBA の hue をハックしてみた」、「Siriで部屋中の家電を操作できるようにして未来のお部屋を作ってみた」、「MQTTでiTunesとコレクションケースのHueを連携してみる」
なんとなくおうちハックからのIoTのイメージが湧きましたでしょうか?
おうちハック同好会ではおうちハック導入となるようなドキュメントも集めています。ご興味がわいた方はぜひこちらで挑戦してみてください!

アソシエイト・リサーチャー
大和田茂さん
家電ネットワークに関心があり、「Kadecot」や「萌家電」を開発。ハッカソンなど家電開発コミュニティの育成も積極的に行っている。